2008年 08月 30日
Beautiful Name
いきなりですが、私の名前は『真一』です。広島の原爆記念日に生まれたので、叔父は私の父に『爆』と言う名を付けろと進言したのだが、初めての子だと言うこともあり、しん、という祖母の名前を取り、無難な名前に落ち着いた。このとき、父も母も息子が海外で暮らすことになるとは思いも寄らなかったに違いない。

この名前をローマ字で書くとSHINICHIになる。
私が向かった国イタリアではこの綴りを『シニキ』と読む。
これは困ったと思い、SHINとICHIの間にハイフンを入れ、SHIN-ICHIと表記してみる。
全く効果なし。それで、ICHIを省略。イタリアでは自分の事をSHINと呼ばせることにした。

下宿先のイタリア人デザイナーのお母さん。私の名前を聞くと、『えー? し、何だって?、良くわからないからあんたはシモーネ。いいね?』と一方的に私の事をシモーネと呼んだ。

しばらくするとスペイン語を話すラテンアメリカ人のガールフレンドが出来た。ところが彼女にはSHINという発音が出来ず、CINになった。この呼び方が日本人の知人に受けて、今でも私のことを『ちんさん』と呼ぶ人がいる。

名字の方も少し問題があった。美術学校で、クラスメートに名字を聞かれて答えると、ぶわははと笑われた。トスカーナ方言で私の名字『伊藤』は逝っちゃった人。つまり死人だそうである。

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そんなわけで、まあ名字はしょうがないとして、我が子には海外でも読みやすく、発音しやすい名前を付けてやろうと思った。そして男児が誕生したとき考えた名前、それは主水と言う名前である。イタリア語でMONDOは世界という意味だ。

伊藤主水(いとうもんど)

格好良すぎじゃあるまいか。ところが当然ながらこの名前は日伊両方の友人から猛反対を食らうことになる。日本の知人からの反対の理由はお分かりだと思う。ちょっと時代錯誤で恥ずかしい、子どもがかわいそうというもの。イタリア人の友人は口を揃えていじめにあうだろう断言した。(mondo di cane, mondo di merda, mondo di…と例を挙げる。)

そこで、次点の候補であった潤(じゅん)と言う名前に変更。パスポートのローマ字表記はアルファベットわずか6字である。
ITO JUN
おお、シンプルで発音しやすい、なんと素晴らしい名前だ !

息子は日本で小学校に行くまでイタリアの保育園に通った。名前に関する問題は少なかったようだ。初めての人がユンと読んでしまうことが時々ある程度。

ただ基本的にイタリア人はイタリアに存在する名前以外は憶えられないみたいで、家の近くのバールのおじさん達は、いつのまにか息子のことをジョーンと呼ぶようになっていた。(笑)
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by 08eMezzo | 2008-08-30 23:20 | 日記


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