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2009年 04月 15日
僕のコダクローム
1973年に大ヒットしたポール・サイモンの曲だ。

Kodachrome
They give us those nice bright colors
They give us the greens of summers
Makes you think all the world’s a sunny day, oh yeah
I got a nikon camera
I love to take a photograph
So mama don’t take my kodachrome away

コダクローム、
ご機嫌な明るい色。
夏のような緑
世界をすべて太陽が輝く日のようにしてくれる。
僕はナイコンのカメラを手に入れた。
写真をとるのが大好きなんだ。
だからママ、僕のコダクローム取り上げないで!

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親にばれないように押し入れで聞いたラジオの深夜放送を思い出す。
あのころはメロディアスな良い曲が多かったなあ、
というおやじの回想はおいといて、コダクロームの話。

再びこのコダクロームいう固有名詞に出会うのは 大学に入って写真を始めたときだ。
お金のない学生時代、時間だけはタップリあるから、とうてい買えそうもないレンズ達の載ったカタログを飽きもせず眺めていた。

そのレンズの作例の写真の絞りやシャッタスピードのデーターとともに、ISO64という文字が繰り返し出てきた。(もしかしたらASA表記だったかもしれない。) コダクロームのISO感度は64なので、単純なわたしはコダクロームを使えばレンズのカタログに載るような素敵な写真が撮れるんだと思い込んだ。

コダックによれば、『深みのある独特の色合いと目を見張る質感描写力』を持つとあり、一時期はプロ御用達としてもてはやされた。 ただし、このフィルム、もともとは経年変化による退色等を出来るだけ排除して博物館の記録用に開発されたという経緯から、独特の発色というのは副産物で、このフィルムの色をあまり評価しない人もいる。

いずれにしてもコダクロームはフジフィルムのベルビアやプロビアが出てくるまで長い間数多くの写真家やアマチュアカメラマンに愛された事にはちがいない。
そして、2006年、コダクロームの日本での販売が終了する。デジタルカメラの台頭による売上の減少により、その特殊な現像処理のための設備の維持が出来なくなったと言うのがその理由。
しばらくは、現像のためにアメリカに送るサービスがあったが、それもすでに終了して久しい。

子どもが生まれてデジタルビデオのノンリニア編集などに凝ったりして、しばらくご無沙汰していた静止画の世界に戻った時、ちょうどこのわが青春のコダクロームが店頭からなくなりかけているところだった。

懐かしさから一本だけ買って使ってみた。思いのほか良いし、忘れていた色々な感覚が蘇ってきた。
再び感材売り場に行ったら、すでにきれいに姿を消していた。そこでヤフオクで30本くらいかき集めただろうか。そういうわけで、最近写真についてとりわけ感慨深いのが2年前、大切に最後のコダクローム達を使った日々だ。

なぜいまさらコダクロームの事を書くのか、自分でも良くわからない。D700がやって来てからのこの3ヶ月、デジタルべったりだったと言う事の反動なのかもしれない。少しフィルム回帰したい気分になっている。

Firenze Aug 1986
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Nikon FE Ai 28mm F/2.8S Kodachrome 64
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by 08eMezzo | 2009-04-15 23:55 | Kodachrome 64