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2008年 08月 05日
座敷童(ワラシ)
下北半島から青森をずっと南下し、岩手県遠野市、『とおの昔話村』という施設で座敷童伝承に触れた。

座敷童はそのイメージの愛らしさとは裏腹に、伝承の内容からは、気まぐれでどこか不条理な残酷さを感じさせる。

また、座敷童が住み着く家は徳のある人物の家である、などの因果応報的な要素は全くない。豊かな家に住み着き、度々目撃され、そうしてある日突然去って行く。

座敷童(ワラシ)_c0120439_23352657.jpg


その後、家運が傾くというのが伝承の一つのパターンとなっているが、その中で最も悲惨なのは、座敷童が家を出た次の日に一人の女の子を残して、家人全員が毒キノコを食べて死に絶えるというものがある。たまたま外で遊んでいて難を逃れたその女の子も、その後、子もなく寂しく亡くなったとなり、話には救いがない。

座敷童(ワラシ)_c0120439_2335997.jpg

人間の側からは座敷童という存在に何もアプローチする事は出来ない。向こうの方からただ来て、ただ去って行く。

世の企業の栄枯盛衰などを見ていると、座敷童が去ったとしか思えないような事例が日々ニュースで報道されていますね。

by 08eMezzo | 2008-08-05 00:12 | 日記 | Comments(4)
Commented by vruocculu at 2008-08-05 09:25
おはよーございます。
お写真を見ていたら、ものすごい程に想像させられました。 あの米俵の前を座敷童が笑いながら走っているような、また女の子が障子の隙間からこちらを見ているような。
でも、現実にそうなのかもしれません。自分の家のこの43年間を思い返していました。
(うわっ。。。。気がつきました?年齢。。)
笑いが止まらない程繁盛し、その後パタッと何もかもうまく行かず、そしてその家の主人が
いなくなり、家の空気がかわり、またまた違う代に変わって行き。。。。。

家はすごい力を持っていると感じます。 その中で人が生活して気をまき散らし、また
吸い込み、ただじっとそこに家はありますが何もかもを知っているんですよね。
その中にいた人たちの事。

座敷童。。。その家の中にいた人たちの心のようにも思えます。
Commented by マンマ♪ at 2008-08-05 23:35 x
ここ、私も行きました。
伝承のお話しをおばあちゃんから伺いました。
繰り返し繰り返し悪いことが起こると言うのはおおまかにわかるんだけど...
お兄ちゃんと弟が出てくるお話しでした。
でもどんなお話しだったか!?
何となく覚えているんだけど...
う〜ん3年前だからねえ(^_^;)ああ、やっぱ、年だわあ〜。
思い出せませ〜ん。
Commented by Gatto at 2008-08-06 09:39 x
vruocculuさん。
本当ですね。人が生活して気をまき散らし、そのエネルギーが空間に記憶される。。。
高校を卒業してまもなく、区画整理で強制的に家を移転させられたことがあります。庭の大きな月桂樹の木が切り倒されるとき、母は涙ぐんでいました。自分がずっと過ごしていた部屋がなくなって、そこには青空しか見えない不思議さと喪失感。。。。
確かに座敷童はそういった空間に記憶された気とか人間の生のエネルギーの一つの見え方なのなのかもしれません。
お話から vruocculuさんのお家は古くて、様々なエネルギーの蓄積がありそうな感じがします。
Commented by Gattp at 2008-08-06 09:47 x
マンマさん。
おばあさんから話を聞いたのですか。それは素敵な体験でしたね。岩手の言葉で聞いたのでしょうか?
私たちはビデオで宇野重吉の語りでした。(内容は素晴らしかったですけど。)
やっぱり日本も良いですねえ。と現在ディスカバージャパン中のガットです。


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